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不夜街2 復讐の天使たち (紅番區)

1996年、香港。鄧衍成監督。邱淑貞、任達華、舒淇主演。

香港のずべ公ものでも取り上げてみようかなあと思い、渋谷TSUTAYAへ行ったところ、目に留まったのがこれ『不夜街1 危険な天使たち』なる作品のビデオ。
『危険な天使たち』の方は、『古惑女之決戰江湖』だということがすぐにわかりましたが、こちらは1998年製作とあるのみでいったいどんな映画だか全く見当が付かず、

とりあえず、借りちまえー!

とばかりに手続きを済ませて、我が家のデッキで再生したところ、出てきたタイトルが、

紅番區

1998年より2年も前の、96年に製作された映画でした。

なんでやねん・・・・。

それに、『古惑女之決戰江湖』は、もとは『欲望の街・純愛篇 紅い疾風』という邦題だったのに、わざわざ『不夜街1 危険な天使たち』なんて改題しちゃって、この映画と姉妹編にしているのよ。

勝手にシリーズ物を作んないで。

それになんでしょ、『不夜街』って。
まるで『不夜城』のぱっちもんみたいなタイトル。
音読すると、「ドヤ街」みたいだしさ。

へんなの。

と、ひとしきり怒りをぶつけた後で、作品の感想に入りたいと思いますです。

内容はどうということのないもので、やくざの恋人の身替りになって警察に捕まった不良娘が、その後ホステスとなり、夜の世界でのし上がっていく過程に、恋人の裏切り、中国マフィアとのナイトクラブ経営を巡る抗争、恋人への復讐・・・・等々が絡む、というものでした。
で、中国マフィアとの抗争の背後に、1997年の香港返還ネタがちょこっとスパイスとして入っています。

ま、一言で言ってしまうと、かなりしょぼい映画です。

でも、なんでこんなしょぼい映画が、わざわざビデオやDVDになっちゃうのかと言えば、それはひとえに舒淇(シュウ・チー。「スー・チー」と書くのはやめて!)が脱ぎ脱ぎしているからでありましょう。
TSUTAYAにおける配置も、『SEX&禅2 (玉蒲團2之玉女心經)』(なぜか大量にあります。しかも、ほとんどが貸し出し中)の隣りでしたしね。

主役は、邱淑貞(チンミー・ヤウ)なんだがな。

この映画のチンミーは、いつもどおりのルーティン・ワークといった感じで、可もなく不可もなく。
脱ぎそうで脱がないし。といっても、香港は日本と違うから、いたし方ありませんね。

舒淇は、気のいいマッサージ嬢。
姉貴分のチンミーを裏切った任達華(サイモン・ヤム)を殺そうと単身乗り込み、情事の最中に命を狙いますが、あっけなくばれて総括リンチ状態。植物人間になっちゃいます。
店の女の子に制服を着せて接待させるというクラブのホステス(ママがチンミー)をやっているときが、かわいかったです。

任達華は、「なんでこんな役を」と思うぐらい安ーいやくざ(チンミーの恋人)の役。
彼の安さが、この映画の全てを象徴していました。
ものすごく強引な力業(?)を駆使して舒淇を犯す場面では、妙に生き生きしていましたが。

この他、チンミーが働くクラブのボス(陶大宇)のボディ・ガードを演じていた徐錦強(チョイ・ガムコン)が、三級片(R-18)そのまんまのキャラで、ベタなシモネタをかましていました。
あと、個人的には、『晩9朝5』(1994年、日本未公開)以来密かに好きだった周雅玲(バレリー・チャウ、チャウ・ガーリン)が、チンミーと張り合うホステス役で出ていたのが、ちょっぴり嬉しかったですわ。

香港のずべ公映画というと、本来ならば、日本と同時代に製作された『飛女正傳』(1969年、日本未公開。龍剛監督。蕭芳芳主演)あたりを取り上げるべきなのでしょうが、なにしろ今日の日本では鑑賞不可能な作品ゆえ、このような作品選定になってしまいました。
次は、『不夜街1 危険な天使たち』を観てみますです、はい。

付記:『不夜街1 危険な天使たち』の方は、「古惑仔」シリーズの外伝的な映画ですが、この映画(『復讐の天使たち』)に出ていた弁護士さんも、たしか「古惑仔」シリーズの牧師さんだったと思うので、ちょこっと繋がりがあるようなないような・・・・。
by sen1818 | 2004-06-08 21:56 | 映画

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by sen1818