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香港からの手紙 (第7回)

1973年12月29日、日本テレビ・東宝。山本迪夫監督。酒井和歌子、藤竜也主演。

なんだかわけわからん香港ロケドラマも、ついに最終回(前回は、こちら)。

犯人は、和歌子たんの会社の社長(内藤武敏)と社長夫人(二宮さよ子たん)でした。
全ての種明かしをこの回1回でやろうとしたため、ストーリーの見えない部分が多いんですが、いちおう事件のお浚いをすると、こういうことになるみたいです。

かつて香港の高級買春倶楽部で娼婦をしていた(すごい出稼ぎ)二宮さよ子たん。
そこへ客として来ていた社長さんと恋に落ち、籠の鳥状態だった彼女を救うため、社長さんは買春倶楽部の管理をしていたチェン・チンシン(漢字不明)を死に至らしめます(殺人なのか不可抗力なのか、そのあたりがあいまいなんですが)。
晴れて自由の身となったさよ子たんは社長さんと結婚、社長夫人の座に収まります。
そのとき一緒に働いていた2人の日本女性(赤座美代子たんと前回殺されちゃった人)も娼婦から足を洗い、カタギの暮らしに戻ります。
しかし、この秘密を知ってしまったのが、村井国夫さん。
彼はこのネタで社長さんを脅し、自分が会社の金を使い込んだことを帳消しにするよう迫りました。
かつて一人の人間を死に至らしめた罪がばれることを憂慮した社長さんは村井さんを殺害、香港支社の田口計に命じて和歌子たん他、過去を知る人間たちの殺害を実行させます。
そして田口計も、真実を警察に話そうとしたため、二宮さよ子たんに殺されてしまいます。
しかし、村井さんは証拠となる写真(二宮さよ子たんたちとチェンが写っている写真のうち、さよ子たんとチェンが写っている部分)を中国人形の中にこっそりしまって和歌子たんの元へ送っていたため(李香蘭の戸籍謄本の話みたいね。くわしくは、こちら。)、この写真を見つけた藤さん(すっかり和歌子たんの名代と化しています)は社長さんに迫り、万策尽きた社長さんは藤さんをも殺そうとするのでした。
が、藤さんはなんとか命拾いをし、そこへ警察が駆けつけて、一件落着となったのでした。

と、ここまで書いてみても、やっぱりわけわからんですよ、このドラマのツボ。
途中から出てこなくなった應蘭芳たんなんか、けっきょく事件とは何の関係もなかったし。

もっとわけわからなかったのが、和歌子たんを助ける藤さんの正体。
なんと彼は、チェン・チンシン(だいたいこの人、誰よ?)の弟だったのです。

藤さん、あんた何人だよ?

というわけで、サスペンスとしてはほとんど破綻していたこのドラマ、ラスト近くのクライマックス部分は、ほとんど『死刑台のエレベーター』でした。

ところで、当時、最終回が放映されたのは、年の瀬も押し迫った12月29日の午後10時30分から。
今なら年末スペシャル番組をやっている時間帯です。
その頃は、通常通りの番組編成だったのね。
でも、つまらないスペシャル番組を垂れ流しにするくらいなら、通常の番組を放映してくれる方が、よっぽどマシかもしれません。
テレビ局の皆さま、ご検討下さい。

(於:ファミリー劇場)
by sen1818 | 2004-12-07 13:32 | テレビなど

貯まるかな? (管理人名:せんきち)


by sen1818