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愛・作戦 (愛・作戰)

2004年、香港(天下電影製作有限公司、美亞電影電製作有限公司)。
鄭保瑞監督。陳奕迅、周麗淇、秦海路、王志文主演。

恋愛ドラマとバイオレンスアクションを無理やりくっ付けた中に、不死身の人間たちをちりばめて、強引な力技で見せる映画

看護士の阿鋭(陳奕迅〔イーソン・チャン〕)は、倦怠期を迎えた恋人の阿靖(周麗淇〔ニキ・チャウ〕との仲を一新すべく、ヨーロッパ旅行へ出かけようとしますが、前日、スーツケースをしまって駐車場に停めておいた愛車が盗まれたため2人は大喧嘩、そのまま別れてしまいます。
間もなく、阿鋭は盗まれた愛車を発見、喜び勇んで阿靖に電話をしますが、車の中には、大陸からやって来た麻薬の運び屋(王志文〔ワン・ジーウェン〕)一味が潜んでいたのでした。
一味に拉致された阿鋭の運命やいかに・・・・。

もう、全編これ「ありえね~」(BY:カンフーハッスル)の連続。

阿鋭が拉致されたのではないかと感じた阿靖が、警察の友人(吳嘉龍)を頼って捜査を依頼するものの「忙しい」と取り合ってもらえず、挙句の果てには一味と一緒に写真に写っている阿鋭を犯人扱いする始末。

香港警察って、長野県警並みにお○カなんか?

しかも、初動捜査においてこんなお粗末ミスを犯しておきながら、ラストでは平気な顔して阿靖の隣りに寄り添っていたわ。

一言ぐらい、あやまれよ。

それから、「妊娠7ヶ月」と言っていた秦海路(チン・ハイルー。王志文の妻役。あいかわらず幸薄そう)の赤ん坊が、丸々と太って誕生というのも不思議でした。

未熟児のはずじゃ・・・・。

その他、つっこみどころが満載(素潜りの息長すぎ、赤ん坊まで不死身、等々)なのですが、画面を覆い尽くす凄まじいほどのエネルギーに魅入られた方にとっては、お気に入りの1本になることでしょう。
ただ、あっしは遠慮いたしますです。

上映後のティーチ・インでは、「暴力描写がきつい」との指摘がありましたが、あっしは特に気になりませんでした。
やくざ映画の指詰めの方が、よっぽど痛いもんで。

しかし、何より気になったのが、大陸から来た中国人の描き方。
なぜこうも犯罪者役が多いのでしょう。
特にこの作品の場合、彼らの人物造型が中途半端なため、単なるひどい奴にしか見えず、おそらくは陳奕迅&周麗淇カップルと対峙するために配置したであろう王志文&秦海路カップルの絆も、今ひとつ明確な像を結んでいませんでした。

王志文は、これが初めての香港映画出演らしいけれど、いつもは追っかける立場なのが香港へ来ると追っかけられる立場になっちゃうってところが、なんとも言えませんねえ。
かつてのハリウッド映画におけるフランス人俳優(ダニエル・ジェランやミシェル・オークレール)の扱いを思い出してしまいました。

香港映画における大陸中国人の扱いについて、ここらへんで立ち止まってちょっくら考えてみてもいいのじゃないか、そんな気がいたしましたです。

(VIRGIN TOHO CINEMAS 六本木ヒルズ Screen2)
by sen1818 | 2004-11-02 00:36 | 映画

貯まるかな? (管理人名:せんきち)


by sen1818