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いよいよ明日発売!

キングから出ているショウ・ブラザーズのDVDシリーズ、いよいよ明日、わたくし一押しの3作品がリリースされます。
てなわけで、しつこいようですが、改めて3作品のご紹介を。

いよいよ明日発売!_a0012778_222112.jpg『真説チャイニーズ・ゴースト・ストーリー(倩女幽魂)』
「古典美人」こと樂蒂(ロー・ディ。1937~68)の代表作。
ご存知、徐克(ツイ・ハーク)の『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』のルーツとなった作品です。
ここでもたびたび書いていますが、1962年、東映はこの樂蒂を尤敏の対抗馬として売り出そうとしながら、中途で挫折してしまいました(くわしくはこちら)。
あれから42年。
ようやく、日本の観衆に初お目見えとなります。
天国の樂蒂も、きっと喜んでいることでしょう。
個人的には、今回の日本版リリースの中で、一番嬉しい作品です。
ついでにいうと、ほんとはこの作品も日本版を出して欲しかったのですが、無理でしょうかねえ。
それを言い出すと、林黛(リン・ダイ)や李麗華(リー・リーホア)はどうなるんだ、って話になっちゃうんですけど。

いよいよ明日発売!_a0012778_22212111.jpg『香港ノクターン(香江花月夜)』
ここでも以前ちょこっと書きましたが、井上梅次監督が邵氏で撮った代表作。
2002年の東京国際映画祭で日本初上映され、その折のティーチ・インで、主演の鄭佩佩(チェン・ペイペイ)と井上監督が30数年ぶりの再会を果たしました。
作品自体は、井上監督の松竹作品『踊りたい夜』のリメイクですが、新人3人(何莉莉〔リリー・ホー〕、鄭佩佩、秦萍〔チン・ピン〕)の起用や服部良一の音楽、黒沢治安の美術、西本正(賀蘭山)のカメラが見事なハーモニーを織り成して、素晴らしいミュージカルに仕上がっています。
ここで鄭佩佩の夫を演じているのが、樂蒂のご主人だった陳厚。
離婚後間もなく樂蒂は31歳の若さで急逝、陳厚もそれからほどなくして胃がんに罹り、短い生涯(たしか40歳位)を終えました。
ちなみ、3女を演じた秦萍は東宝芸能学校へ留学中、『お姐ちゃん三代記』にちらりと出演しています。

いよいよ明日発売!_a0012778_22214276.jpg『金瓶梅(金瓶雙艶)』
これも以前取り上げましたが、李翰祥監督の「風月片」の一つ。
原作は、あまりにも有名な中国の同名小説です。
1950年代には、山口淑子が李香蘭名義で潘金連を演じています。
本作は、1975年に日本でも公開されました。
日本公開当時は成人指定でしたが、今回は香港での等級(ちょっこし制限付きの一般扱い)に準じたのか、一般映画のようです。
なお、風月片に関しては、こちらをご参照下さい。

というわけで、なにか気になる作品がありましたら、ぜひともご覧になってみてください。

特に、樂蒂、よろしく。

付記:他の日本リリース作品もちょこっと。
『大酔侠』は、西本正(賀蘭山)のカメラ。この映画の英文タイトル(Come Drink With Me)は、フランク・シナトラの"Come Dance With Me"(石井輝男監督の『花と嵐とギャング』で、このレコードジャケットが大フューチャーされていましたね)から頂いたんじゃないかと思います。
『水滸伝』は、丹波ちゃんや黒沢年男が出演している他、張徹作品のカメラを数多く担当した宮木幸雄(龔慕鐸)がここでもカメラを担当しています(こちらもご参考までにご覧下さい)。
by sen1818 | 2004-08-31 22:34 | 映画

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by sen1818