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尼寺博徒

1971年、東映東京。村山新治監督。野川由美子、伊吹吾郎主演。

橘ますみたん、最後の作品。この映画の後、ますみたんは芸能界を引退、OLに転身しました。

尼寺が舞台の映画ですが、庵主の加藤治子たんはともかく、野川由美子たんや白木マリたん、応蘭芳たん、ますみたん、渡辺やよいたん、後藤ルミたん・・・・等々、フェロモンムンムンの尼さんばっかりで、「これじゃあ、解脱への道は遠いわ」と、思わずつぶやいてしまいました。

ますみたんの役どころは、浄順尼。
白木マリたん(昭栄尼)の台詞によると、寺に捨てられていた孤児で、そのまま寺に引き取られて育ち、長じて尼となったのだとか。
応蘭芳たん扮する妙真尼が彼女を愛していて、くんずほぐれつの尼レズ合戦が展開されます。
例によって(?)、大方の予想通り、蘭芳たんに責められっぱなしなんですが・・・・。

で、この後、庵主の座を狙う白木マリたんによって、マリたんの後ろ盾である檀家総代の土建屋(曾我廼家明蝶)に貢物代わりに差し出され、睡眠薬を飲まされて無理やり犯されちゃうんですのよ。
そして、お礼の20万円はマリたんのポッポへ。

とほほ・・・・。

さらに、これを知った蘭芳たんが激怒、ますみたんを物置に連れ込んで、「男と寝るなんて、不潔よ!」と叫びつつ、鞭で叩く、叩く、叩く!

ますみたん、傷だらけ。

「不潔」なんて言われてもねえ。辛い目に遭ったんだから、むしろいたわってやらにゃあかんのにさあ。

無明だ・・・・。

蘭芳たんたら、それでも気がすまなかったらしく、そばにあった斧まで持ち出して、今度はますみたんを殺そうとしますが、そこへ由美子たん(春愁尼)が駆けつけ、どうにかその場は収まります。
でもね、心やさしいますみたんは、「妙真さんを責めないで下さい」と、蘭芳たんをかばうのよ。

最後まで、被虐女優だったのね・・・・。

あ、でも、ひとつ発見が!

禿げても綺麗でした。

この他、渡辺やよいたん(恵章尼)が、托鉢にかこつけて友人(集三枝子たん・ハゲカツラじゃないよ)宅へ潜入、ウィッグと洋服で変装(?)してゴーゴークラブへ行く場面でおっぱいぽろりがあったり、渡辺文雄(本山の事務長。有髪の僧。ズルすんな!)と白木マリたんの熟年ベッドシーンがあったりと、とりあえずお色気場面は取り揃えられていました。
また、人によっては、後藤ルミたん(梨仙尼)の得度式の剃髪シーンも、お色気場面かも知れません。

物語は、借金のカタに乗っ取られそうになった尼寺を救うべく、元は女胴師だった由美子たんが還俗して裏社会にカムバック、一人敵方(西条組)に乗り込んでサシの勝負を挑むという件で、クライマックスを迎えますが、しかし、下手に還俗なんかしちゃったら、タイトル(『尼寺博徒』)と違っちゃうんじゃありませんか?

ここはやはり、ハゲカツラに墨染めの衣で大暴れしてほしかったところです。

由美子たんの元恋人・伊吹吾郎は、ここではなんだかもさーっとしていて、ドンくさい牛みたいでした。
もうちょっとすっきりしてほしかったわ。

ところで、本作の由美子たんを観ていて思ったんですが、この方、ありとあらゆる映画やドラマ、果ては舞台にまで出演して、息の長い活躍を続けておりながら、今ひとつきちんと評価されていないような気がいたしますのです。
もう少し、正当に評価されていいと思うのですがね。

付記:ますみたんは、『極悪坊主 人斬り数え唄』でも尼さんの役をやっていますが、このときはハゲカツラかぶったんでしょうか。観てみたいものです。

(於:東映チャンネル)
by sen1818 | 2004-06-04 22:11 | 橘ますみ

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by sen1818