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汚れた肉体聖女

1958年、新東宝。土井通芳監督。高倉みゆき、大空真弓主演。

新東宝版『制服の処女』(本作の情報はこちら)。
例によって、大蔵貢流のまがまがしいタイトルが付けられ、内容も、オリジナルとは異なり、女同士の愛欲絵図がこれでもかというほど繰り広げられます。

特に、高倉みゆきたんと大空真弓たんが、「もうけっこうです」と言いたくなるぐらいキスをしまくるので、わたしゃそれだけでお腹いっぱいになってしまいましたよ。
おまけに、映画の終盤には真弓たんの兄(江見俊太郎)まで唐突に参戦、公金を横領して逃亡中、ぐうぜん出会った高倉みゆきたんを犯し、あげくに自殺してしまいます。

ラストの「飛び降りる飛び降りない」のやりとりは、オリジナルからヒントを得たものでしょうが、こちらはみゆきたんが真弓たんを道連れにして無理心中するところがミソ。
ついでにオリジナルの話をすると、映画の方では主人公(マヌエラ)は助かりますが、原作では飛び降りて亡くなるはずです、たしか。中学生のときに読んだきりだけど。

本作の大空真弓たんは、ちょっぴり小悪魔的な魅力のある娘さんで、高倉みゆきたんに一目ぼれして首尾よく恋人になりますが、みゆきたんのライバル(魚住純子たん)にまでもてまくります。
みゆきたんもみゆきたんで、ライバルの子分(城実穂たん)に迫られるものの、真弓たんなしでは生きていけない女になっていたため、それを拒みます。
そんなみゆきたんを、真弓たんはやがて疎ましく思うようになり(まさに小悪魔!)、やがて悲劇が二人を襲うのでした。

と、こう書くと、とことん妖しい映画のようですが、作り自体はそれなりにきちんとしているので、なかなか見ごたえのある作品でした。

最後に、一つ感心(?)したのが、真弓たんが修道服に着替えるところ。
真弓たんの裸のシルエットが映るんですが、厳しい倫理コードの中で最大限エッチさを出そうとするそのスケベ根性、あっぱれであります。

(於:チャンネルNECO)
by sen1818 | 2004-05-16 21:20 | 映画

貯まるかな? (管理人名:せんきち)


by sen1818