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香港からの手紙 (第1回)

1973年11月17日、日本テレビ・東宝。山本迪夫監督。酒井和歌子、藤竜也、村井国夫主演。

というわけで、観ました、第1回。
東宝の製作です。

先日こちらで書いたとおり、香港で疾走、もとい、失踪したフィアンセを捜索する日本娘のお話です。
が、人ひとり失踪しているのに、領事館にも警察にも届けないというお粗末なミスをしょっぱなから犯しており、その時点ですでに「アウト」なドラマでありました。

警察の建物を撮る手間や、現地の役者を使う手間を省いたとしか思えない展開ね。

でもまあ、ロケ場面はそれなりに見どころがありますよ。
廟街も出てきますし。
あの頃の香港って、おもちゃの製造が盛んだったんですが、日本企業の下請けおもちゃ工場もちらりと登場。
時代を感じさせます。

ヒロインの酒井和歌子たんが、「婚約者(村井国夫)を捜すわ!」と思い立ったが吉日、自腹で飛行機のチケットを購入しちゃうとこなんざ、東宝ならではの浮世離れ感がありますね。
親が遺した都内一戸建てに住んでいるとはいえ、金持ち娘などではない、貿易会社勤務のごくごく普通のタイピスト(1人暮らし)ですよ。
格安チケットなんかない時代に、どうやって資金を工面したのでしょう。

それに、旅券は?

あ、そうそう、航空会社が、60年代はパンナムだったのが、ここではキャセイ・パシフィックにチェンジしていました。
で、お泊りのホテルは、香港怡東酒店
できたてだったのかしらん。
婚約者が泊まっていたはずのホテルとして、今はなきヒルトンも登場。
『東京ギャング対香港ギャング』(1964年)で健さんが泊まっていたのもヒルトンですから、周りの風景を見比べてみるのも面白いかなあと思いました。

香港支社長として田口計が出てきたあたりで、すでに「結末は見えた!」って感じなのですが、意外性のあるキャスティングの可能性も・・・・ないか。

田口計の家(高台の一戸建て)にメイドさんがいないのも、おかしかったですねえ。
あのクラスのビジネスマンなら、メイドさんを置いているはずなのですが。

應蘭芳たんが、「クラブ東京」だったか「東京クラブ」だったかいう現地駐在員の溜まり場的クラブのママ役で登場。
この人にも、あやしい匂いが。

藤竜也は、キャット・ストリートで骨董屋を営む謎の日本人。
和歌子たんと一緒に婚約者を探すことになります。

次回は、マカオへ行くらしいです。
ラストでちらりと出てきた赤座美代子たんが、キーパーソンになる模様。

(於:ファミリー劇場)
by sen1818 | 2004-09-29 00:44 | テレビなど

貯まるかな? (管理人名:せんきち)


by sen1818